店で商品を購入したあと「どうしよう、服のサイズが自分と合ってなかった」「商品が壊れてた!」などの理由で、商品の返品要求をする場合があります。
現金で返品をする場合は、購入した際のレシートなどを持っていき返品のお願いをします。
しかしクレジットカード利用で買い物をした場合、返品はどのようにしておこない、返金はどのような処理でおこなうのでしょうか?
この記事では、クレジットカード利用の際、返品における手順やかかる期間などを詳しく解説します。


返品、返金するには商品の状態とか、いろんな条件がそろって、はじめて返品ができるんやで!
しゃあない!嬢ちゃんのためにクレジットカードによる返品・返金の方法について教えたる!
目次
返品と返金は買ったお店に連絡する
クレジットカードで買い物をして、そのあとに返品を希望する場合、まず考えることは「どこに連絡をしたらいいのか」ということです。
クレジットカードを利用しての買い物なので、クレジットカード会社へ連絡をすればいいのか、現金でおこなった買い物の場合と同様に、買い物をした店で返品をお願いすればいいのか迷ってしまう人もいるでしょう。
クレジットカード利用で購入した商品の返品を希望する場合、クレジットカード会社へ連絡してもカード会社はカード利用の履歴を取り消すことはできません。
カード会社がおこなうことは、あくまでカードの利用限度額内で利用された金額の処理をすることです。
カード利用者が、どのような商品を購入して、その商品に対してどのような扱いを実際におこなうのかは、その商品を販売しているお店が対象となります。
そのため、購入した商品に対して返品対応の責任が発生しているのは、カード会社ではなくカード加盟店であるお店となるのです。
商品の買い物が現金の場合は、返品請求をすればその場で現金が返金されます。
しかし、クレジットカードで買い物をした場合は、利用可能残高のマイナス処理をされます。
返品が成立すると、その後の月の支払日はマイナス処理されているので、返品扱いとなった商品の金額は引き落とされることはありません。
そのような処理を受けるためには、カード会社ではなく実際に商品を購入したカード加盟店のお店に返品を申し出なくてはいけません。
返金OK!ただし2カ月程度かかる
クレジットカード利用で購入した商品を返品希望する場合、支払いキャンセルの処理を取られることになります。
支払いキャンセルとなった場合、クレジットカードの締め日はクレジットカード会社によって異なりますが、キャンセルの申し出をしてから平均して2カ月が目安です。
2カ月以上経過してもキャンセル処理にならなかった場合は、商品を購入して返品を希望したお店へ問い合わせなくてはいけません。
ネットショッピングサイトなどのなかには、返品するための条件が用意されていることもあり、その条件を満たしていなかったために返品処理がされていない場合もあります。
2カ月経過してもキャンセル扱いされていない場合は、同様の理由で遅れている可能性もあるのです。
お店側がすでに返品希望を受け付けてクレジットカード会社へ返金処理の依頼をすませている場合は、所有しているクレジットカードの裏面にのっているクレジットカード会社の連絡先へ問い合わせるようにしましょう。
クレジットカードで購入した商品を返品扱いした場合、クレジットカード会社の加盟店であるお店からクレジットカード会社へ返金処理の連絡がいくという仕組みです。
しかし、お店側からクレジットカード会社にキャンセルデータが遅れてしまった場合、支払いの請求がキャンセルされずにそのまま請求されることになります。
そのような事態になった場合には、クレジットカード会社へキャンセル請求のデータが到着次第、翌月のクレジットカード利用金額から返金額が相殺されるという仕組みです。
そのため、一時的にキャンセル扱いされずに請求されることになりますが翌月には相殺されるので、キャンセルをした人は安心しましょう。
返金にかかる期間が短い場合
クレジットカードで買い物をして返品請求をした場合、支払った金額の返金処理にかかる期間は、平均して2カ月ほどです。
平均しての期間は2カ月ですが、2カ月より早い場合もあればもっと期間がかかることもあります。
クレジットカードの加盟店であるお店からクレジットカード会社へ連絡がいき返品処理がされるまで、タイムラグが生じるからです。
そして、お店が返品処理をするのは、返品された商品が実際に返却されてからです。
ネットショッピングで購入した商品を返品する場合、郵送する期間を含めるため期間がかかります。
しかし、お店で直接購入したものは返品の際もお店に持っていかなくてはいけないため、ネットショッピングの場合に比べれば期間はかかりません。
また、返品を申し出てクレジットカードの返金処理が完了するまでの期間は、どのタイミングで返品の申し出をしたのかによって違いが生じます。
クレジットカードの支払いには、締め日というものが設定されています。
締め日はクレジットカード会社によって異なります。
設定された締め日までに利用されたクレジットカードの利用金額が、締め日の数日後に設定された支払日にクレジットカード利用者の口座から引き落とされるのです。
この場合、返金が完了する期間の平均である2カ月より短い期間で返金処理が完了するのです。
返金にかかる期間が長い場合
クレジットカードで商品を購入して返品希望をする場合、返金を申し出るタイミングで返金処理が遅くなる場合もあります。
それは、商品購入と商品返品のタイミングがクレジットカードの締め日をまたいでしまった場合です。
たとえば、締め日が5月1日で支払い日が5月25日と仮定します。
クレジットカードを利用して商品を購入したのが締め日前の4月27日で、返品の申し出をしたのが購入からすぐではなく5月3日です。
この場合、締め日を超えてから返品申し出をしたために利用明細で返金の確認ができるのは翌々月の7月1日となります。
このように、ほんの数日でも返金の申し出が遅れてしまうと締め日をまたぐことになり、締め日を超えてしまうだけで返金確認にこれだけの期間を費やすことになるのです。
これ以上の期間がかかる場合は、返品処理が遅れているか忘れられている可能性があるので、まずは商品の購入をしたお店に問い合わせましょう。
問い合わせてみて、お店がすでに返品処理を済ませているという返答だった場合、次にクレジットカード会社に問い合わせることをおすすめします。
現金での返金はしてもらえないの?
クレジットカード利用で商品を購入して返品申し出をした場合、現金で返金をされることはありません。
クレジットカードで処理されたものは、返金もクレジットカード上でおこなわれます。
カード払いで買い物をすると、買い物を受け付けたクレジットカードの加盟店には、商品の金額の数%の割合の金額である決済手数料というものが発生します。
そして、クレジットカード利用で購入した商品がキャンセル処理された場合は、加盟店がクレジットカード会社に支払った決済手数料が返却される決まりになっています。

しかし、もし現金で返金することが通用すると加盟店が支払った決済手数料は戻ってきません。
このように、クレジットカード利用でのキャンセル処理を現金でおこなうことは、決済手数料というクレジットカード利用者にとっては関係のないものが発生するため、複雑なのです。
また、現金でキャンセル処理をおこなうと、以下のようにクレジットカードのショッピング枠の現金化という問題も浮上してきます。
クレジットカードの現金化とはどのようなものなのでしょうか。
クレジットカードの現金化は認められない!
クレジットカードの現金化はショッピング枠を利用しておこなう方法で、それを専門に扱っている業者も存在します。
本来ならやってはいけない行為で、実際にそのような行為を専門にやっている業者が逮捕されたという事実もあるのです。
では、クレジットカードの現金化とは、具体的にどのようにおこなうのでしょうか?
その方法はとてもシンプルです。
- ショッピング枠を利用して商品を購入
- 購入した商品をそのまま売却して換金する
クレジットカードの現金化を専門としている業者は貸金業者としての登録をおこなっていないという点が問題です。
貸金業者としては認められていないため、違法になってしまうのです。
また、金融に関する法律に照らし合わせて見た場合にも問題があります。
クレジットカードのショッピング枠を利用して購入した商品を売却すると、当然、買った金額に比べて売却して得た金額のほうが少なくなります。
その差額を利息として見た場合、利息上限法で定められている金利をはるかに上回ることになるのです。
また、現金化が目的でクレジットカードのショッピング枠を利用することは、クレジットカード会社が定めている利用規約では禁止事項となっています。
日本クレジット協会でもクレジットカードの現金化の注意喚起をしています。
クレジットカード会社は、換金を目的とするクレジットカードの利用を認めていません。このことは、クレジットカード会社とカード会員との約束事である「クレジットカード会員規約」に記載されています。また、クレジットカードで現行紙幣・貨幣を購入することはショッピング枠の現金化に該当します。このようなことは、規約違反として、「残金の一括請求」、「カードの利用停止」、「カードの強制退会」等のペナルティを受けることにもなります。
引用元:一般社団法人 日本クレジット協会(最終閲覧日:2020年1月30日)
https://www.j-credit.or.jp/customer/attention/attention_05.html

でも、どうしても現金が手元に欲しい人は、現金化を利用してしまいそうですよね。

でも、どのクレジットカード会社もやってはいけないと注意している疑わしい行為に変わりはないからやらないほうがええで。
トラブルに巻き込まれるおそれもあるから、嬢ちゃんも注意せなあかんで!
▼クレジットカードの現金化の詳細についてはこちらをご覧ください!
返金で手数料を取られるケースもあるって本当?
クレジットカード利用で返金請求をした場合、購入して支払った返品の金額よりカード払いの支払い予定額より少ない場合は、手数料はかかりません。
また、銀行口座に返金分を振り込んでもらった場合でも同様に、手数料はかからないことになっています。
しかし例外があり、返金請求をした場合に手数料の支払い義務が発生するケースもあります。
それは交通機関をクレジットカードで利用した場合です。
飛行機、電車、バス、船舶などの一連の交通機関の利用に関してカード決済をしたものなどは、返金の際に手数料が差し引かれることがあるので注意しなければいけません。
JR東日本の交通機関では、クレジットカード利用だけでなく現金で購入しても手数料がかかります。
JR東日本を利用する際に購入する切符や定期券は、クレジットカード利用でも現金利用のどちらでも手数料として220円以上かかります。
そのため、クレジットカード利用だと手数料がかかるからと思って現金で購入しても、同様に手数料がかかるので事前に知っておくことが大事です。
交通機関以外でも、お店やクレジットカード会社によっては、クレジットカードを利用することによって一定の条件で手数料がかることがあります。
どのような場所で利用すると手数料が発生するのか、頭に入れておくことがクレジットカード利用においては重要です。
返品に条件をつけているショップもある
ネットショッピングの際にクレジットカード決済を選択して返品を希望する場合は、お店で直接商品を購入した場合と違い、その商品を郵送で返却しなければいけません。
返品の理由が、商品を使用する前に破損していたなどの理油であれば、返品を受け付けられる可能性は高いです。
しかし、正当な理由もなく自己都合での返品の場合はキャンセル料として手数料が発生することもあります。
また、ネットショップによって、返送する際に発生する郵送費用が無料の場合もあれば料金が発生することもあるのが特徴です。
なかには発送から1カ月以内であれば郵送料はネットショップ持ちで、それ以上の日数が経過する場合は、郵送料がクレジットカード利用者持ちという場合もあります。
返品の手続きをする場合、購入時にやり取りした購入確認のメールや、商品に同封されている問い合わせ番号や専用IDなどがあれば、手元に残すことが大事です。
これらの情報が手元にあれば手続きをスムーズにおこなうことができます。
返金したら加算ポイントもマイナスになる!
クレジットカードには、クレジットカード会社が設定しているポイントプログラムがあります。
クレジットカードの利用金額に比例してポイントが加算され、貯まったポイントを利用することによってさまざまな特典があるという仕組みです。
では、クレジットカード利用で商品を購入してその商品を返品した場合、加算されたポイントはどのような処理がされるのでしょうか。
返品をした場合、商品を購入したときに加算されたポイントはなかったこととなり、後日差し引かれます。
返品をおこなった場合、締め日の翌月か翌々月にクレジットカード利用額と返品による返金額が相殺されます。
その相殺されるタイミングで加算されたポイントも差し引かれるのです。
差し引かれる前にポイントを消費してしまった場合は、ポイント残高がマイナスになります。
返金処理の完了は利用明細で確認すればOK
返金処理がしっかりと行われているかどうかを確認するには、クレジットカードの利用明細書をチェックします。
翌月か翌々月に返金されることが多いので、そのときに発行された利用明細書を確認してみましょう。
返金される月にカードの利用がなかった場合は、口座への振り込みという形式で返金されることがあるので、口座を確認してみることをおすすめします。
もし返金がなく利用明細書にも記載がない場合は、商品を購入したお店へ連絡をしなくてはいけません。
ネットショップの場合は、何かしらのトラブルで返品対象の商品がネットショップに届いてない可能性もあります。
お店側が返金処理をすませている場合はカード会社のミスという可能性も捨てきれないので、次はカード会社へ連絡をして返金がないことを伝えましょう。
まとめ
クレジットカード利用での買い物でも返金処理は可能です。
しかし、返品の条件はお店によって異なる場合があり、食品やセール品は返品を受け付けないところもあるので確認が必要です。
お店はそれぞれ返品に関するルールを設けているのでしっかりと条件を確認しましょう。
そして返品に関することで不明点があった場合、お店に問い合わせることが返金に関しては大切なことです。