この記事でわかること
クレジットカードで税金を納付するメリット・デメリット
クレジットカードで納付できる税金の種類
クレジットカードで納付する方法
クレジットカードは、お買い物や公共料金の支払いに利用する方がほとんどですが、じつは税金を納付することができます!
税金の納付は通常現金で行うことが一般的ですが、クレジットカードで税金を納付すると、さまざまなメリットがあるのです。


最近はクレジットカードで税金を納付する人もおるみたいや。
便利みたいやけど、利用するメリット・デメリットについてきちんと知っておくことが大切やで!
師匠の言うとおり今回は、クレジットカードで税金を納付するメリットやデメリット、お得に税金を納付する方法などを解説していきます!
目次
クレジットカードで税金を納付するメリット
納付の手間を省ける
クレジットカードで税金を納付するメリットの一つとして納付の手間が省けることがあります。
クレジットカードであれば、国税専用の納付サイト「国税クレジットカードお支払いサイト」からオンラインで納税をすることが可能です。
そのため役所の窓口までわざわざ出向く必要がなくなり、移動のコストも時間の無駄も省けて非常に助かります。
ポイントが貯まる
また支払った金額に応じてカード会社のポイントが貯まるということもメリットの1つです。
還元率のよいクレジットカードで支払いをした場合は、効率よく手軽に支払えるうえにポイント還元もでき、現金払いよりもお得に感じられることも多くあります。
現金を持ち歩リスクを避けられる
税金の金額にもよりますが、給料日前などでまとまった現金が手元に無い場合でもクレジットカードで支払うことができます。
納付のために多額の現金を持ち歩く危険も避けられます。
クレジットカードで納付するデメリット
メリットばかりのように感じるクレジットカード払いですが、実はデメリットも存在します。
手数料が発生する
クレジットカードで納付するデメリットとして、納税額に応じて決済手数料がかかってしまうことが挙げられます。
発生する決済手数料は以下のとおりです。
納付税額一覧表 | |
---|---|
納付税額 | 決済手数料 |
1円~10,000円 | 83円(税込) |
10,001円~20,000円 | 167円(税込) |
20,001円~30,000円 | 250円(税込) |
30,001円~40,000円 | 334円(税込) |
40,001円~50,000円 | 418円(税込) |
10,000円以上になる場合は、決済手数料83円(税込)が加算されます。
分割払いまたはリボ払いの場合、各カード会社ごとの手数料もかかる可能性があるので、事前にクレジットカードへ問い合わせてみるとよいでしょう。
カード支払い時のポイント還元と相殺できればいいのですが、使用しているクレジットカード会社のポイント還元率によってはマイナスになってしまうこともありえます。
クレジットカードの納税は領収書が出ない
インターネットの専用サイトからクレジットカード納付した場合、領収書は発行されません。
クレジットカード払いの場合、店舗が発行した領収書であっても「国税庁の認める領収書」たる文書とは認めてもらえないものなのです。
領収書が必要な場合、現金に納付書を添えて最寄りの金融機関または所轄の税務署の窓口で納付するようにしましょう。
クレジットカードで税金を納付するメリット・デメリットを紹介しました。
では一体どんな国税がクレジットカードで納税可能なのか、見ていきましょう。
クレジットカードで納付できる国税
クレジットカード納税できる国税の税目は、国税庁の公式ホームページにて以下の27種類とされています。
- 申告所得税及復興特別所得税
- 消費税及地方消費税
- 法人税
- 法人税(連結納税)
- 地方法人税
- 地方法人税(連結納税)
- 相続税
- 贈与税
- 源泉所得税及復興特別所得税(告知分)
- 源泉所得税(告知分)
- 申告所得税
- 復興特別法人税
- 復興特別法人税(連結納税)
- 消費税
- 酒税
- たばこ税
- たばこ税及たばこ特別税
- 石油税
- 石油石炭税
- 電源開発促進税
- 揮発油税及び地方道路税
- 揮発油税及び地方揮発油税
- 石油ガス税
- 航空機燃料税
- 登録免許税(告知分)
- 自動車重量税(告知分)
- 印紙税
「地方法人税」は、各都道府県が法人事業税とあわせて賦課徴収されています。
ちなみに現在、日本国内で使用されているすべてのクレジットカードが国税の納付に使えるわけではありません。
使えるクレジットカードは以下の6種類になっています。
地方税もクレジットカードで納付できる
クレジットカードで納税できる税金は国税だけではありません。
じつは地方自治体の「地方税」もクレジットカード納税できるものが増えてきています。
例えば東京都の都税の支払いサイトの場合、支払える税金は以下のとおりです。
- 自動車税
- 固定資産税・都市計画税(23区内のみ)
- 固定資産税・償却資産(23区内のみ)
- 個人事業税
- 不動産取得税
自動車税
各自治体によりますが、じつは自動車税もクレジットカードの納税が可能です。
自動車税は通常、自宅に届いた納付書を金融機関の窓口やコンビニで支払うことができます。
しかし「自動車税の支払いを忘れてしまった」「もっと簡単に車の税金を払いたい」という人もいるかもしれませんね。
そんなときクレジットカードで自動車税を決済すれば、スムーズに決済ができるだけではなく、支払い延滞を防ぐことができます。
固定資産税
固定資産税とは、土地・家屋・償却資産を所有している人が市町村に納める税金です。
毎年1月1日にまとめて納付書が送られてきます。
固定資産税をクレジットカードで支払うことにより、納付サイトから24時間納税が可能なため、役所や金融機関の窓口に行く手間が省けます。
また固定資産税の納付でもクレジットカードのポイントが貯まります。
そしてクレジットカードの引落し日は通常、翌月に行われるため実際に口座から引落しがされるまで無利息で支払い日を延長することが可能です。
個人事業税
法人税と同様に個人事業税もクレジットカードで納税することが可能です。
個人事業税の場合は、「所得税」「消費税」「事業税」も納税する義務があるため、日常的にクレジットカードを利用した額より多額になりやすいようです。
そんな個人事業税をクレジットカードで納税をすることで、スムーズに納税ができることに加えて、クレジットカードのポイントが貯まるので経費節減にもなります。
クレジットカードの納税方法は4つ!
1.パソコンから納税する方法
まずはパソコンからクレジットカード納税をする方法を説明します。
- 最初に利用可能な国際ブランド「Visa/Mastercard/JCB/American Express/Diners Club」のクレジットカードを用意し、国税庁の「国税クレジットお支払サイト」のWEBページへアクセスします。
- 「ご利用に当たっての注意事項の確認」で注意文書を読んだ後、「同意」の項目にチェックを入れます。
- 「納付情報(*)の入力」で利用者情報として、氏名・住所・電話番号・納税先の税務署及び納税する税目を記載します。
- 「クレジットカード情報の入力」でクレジットカードの番号などを入力し、「手続内容の確認」で全ての入力内容を確認します。
- あとは「納付手続の完了」で最終確認をして手続きが完了します。
地方税も同じ手順で納付の手続きをすることが可能です。
2.モバイルレジから納税する方法
「モバイル」とあるように、支払先から自宅に届いた請求書に印刷されたバーコードをスマートフォンや携帯電話で撮影するだけで、ネットバンキングやクレジットカードでの支払い、口座引き落としでの支払いのための口座振替の申込が行えるサービスです。
読み取りにはモバイルレジのアプリのダウンロードが必要になります。
ダウンロードしたアプリを起動して、納税通知書のコンビニ収納用バーコードを読み取ります。
そして納税通知書の納付区分と、内容を確認してからクレジットカード情報を入力する手順で、他のWEBからの支払いと同じ要領で進めていきます。
モバイルレジでの税金の納付はまだネットバンキングが主流で、クレジットカードによる納付を取り入れている自治体は少ないのが現状です。
3.Yahoo!公金支払いで納税する方法
税金に限らず、公共料金や各種料金などの支払いに使えるサービスに『Yahoo!公金支払い』があります。
ふるさと納税をはじめとした地方公共団体の税金や各種料金を、Yahoo! JAPANのウェブサイト上で支払うことができるサービスです。
クレジットカードを使い、一括払いのみならず分割払いも選ぶことができるだけでなく、貯まっているTポイントを使用して支払うこともできます。
Yahoo!公金支払いで納税する方法はこちらです。
- まずは利用可能な5種類の国際ブランドVisa/Mastercard/JCB/American Express/Diners Clubのカードのどれかを用意します。
- Yahoo!公金支払いのサイトを開いた後、サイトで取り扱い中の地方公共団体から届いた税金や料金の納付通知書を用意します。
- トップページから公金の種類を選択または支払いたい地方公共団体を検索します。
- 該当の支払先に対して納付書の納付番号、確認番号、クレジットカード情報を入力して支払い手続きをします。
手続き終了後は、念のため支払手続き完了画面を印刷して記録として残しておくと便利です。
後日、地方公共団体より領収書、証明書などが郵送されますし、Yahoo!公金支払いのページから再度必要な情報を入力すると支払手続きの完了を再確認できます。
また「Yahoo!公金払い」には「ヤフーカード」の利用がおすすめです。
納付するたびにTポイントが貯まります。
そして貯まったTポイントは税金の支払いに利用することが可能です。
4.電子マネーで納税する方法
実は電子マネー「nanaco」でも納税することが可能です。
nanacoとは、株式会社セブン&アイ・ホールディングスが全国で展開している電子マネーサービスです。
まずクレジットカードでnanacoに納税する金額をチャージ後、コンビニの店頭スタッフへ電子マネー「nanaco」で税金を支払う旨を伝え、電子端末機にチャージしたカードをかざすだけで納付手続きが完了します!
「nanaco」を利用することにより、手数料無料で納税ができることに加えて、チャージ時のポイント還元分がお得になります。
電子マネーnanacoのチャージ方法についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
クレジットカードでの納付についての疑問
クレジットカードで税金を納付する方法について紹介しましたが、「期日ギリギリにサイトから納付したら延滞扱いになって延滞税や利子税をとられるのではないか?」と心配している人もいるかもしれませんね。
ということで、ここからはそんなクレジットカードで税金を納付する疑問を解決していきましょう。
後払いだから延滞になる?
先述した『国税クレジットお支払サイト』にも、クレジットカード納付とは、国税庁長官が指定した納付受託者(トヨタファイナンス株式会社)に立替払いを委託する手続と記載があります。
また国税通則法という法律があり、納付手続の完了自体が法定納期限内であれば、法定納期限後にクレジットカード利用代金が引き落としになるため延滞にはなりません。
納付手続を完了した日をもって延滞税や利子税を計算すること
しかし、当然ながら専用サイトからの納付手続の完了が法定納期限後となった場合には、延滞税などが発生する可能性があるので、あまりギリギリに手続きすることの無いように余裕をもった納付を心がけることが大切です。
クレジットカードで払った納税証明書の発行はある?
クレジットカード納付をした場合、領収書の発行は無理でも、納税証明書の発行自体は可能です。
- 納税証明書の発行には、引き落とし後カード会社から納税金が支払われるまでにタイムラグが生じるため、約3週間ほどかかる可能性があります。
- 口座からの引き落としはできず、実際に税金の納付ができないという可能性がある状態では、納税証明書の発行ができません。
たとえば車検で納税証明書の提示が必要な場合、自治体によっては自動車税の納税確認の電子化に伴い、納税証明書の運輸支局への提示が省略できるようになったところもあります。
その場合、クレジットカードによる納税をした人への納税確認書と継続検査用納税証明書送付の廃止を予定している自治体もあり、クレジットカード払いでのデメリット解消の一つになっています。
クレジットカードで税金を納付するメリット・デメリット、納付できる税金、納付する方法について紹介してきました。
ここからはそんな税金の支払いに利用するとお得なクレジットカードを紹介します!
納税におすすめのクレジットカード3選
前述したようにクレジットカードで納税すると「ポイントが貯まる」というのもメリットのひとつです。
それを踏まえ、ポイント還元率が高いクレジットカードを3枚厳選しましたので、ご覧ください。
セブンカード・プラス
「セブンカード・プラス」は前述したようにセブンイレブンの収納代行サービスにより、電子マネー「nanaco」で税金の支払いをすることができます。
ポイント還元率は0.5%と平均的なクレジットカードの還元率ですが、税金の支払いやセブン&アイグループでのお買い物に電子マネーnanacoを利用することで基本還元率以上のポイントを貯めることが可能です。
年会費 | 無料 ※家族会員も無料 |
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申込資格 | 【本会員】 原則として18歳以上で、本人または配偶者に継続して安定した収入がある18歳以上の方(高校生除く) ※未成年者または学生の方は、申し込みの際「親権者同意書」が必要です。 |
【家族会員】 本会員と生計を同一する配偶者・親・子供(高校生を除く18歳以上) |
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発行/審査 | 約3週間 |
利用限度額 | カード発行時に通知 |
支払い方法 |
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ポイント還元率 | nanacoポイント:0.5%~ |
旅行保険 | – |
その他保険 | ショッピングガード保険(海外):年間最高100万円まで補償 |
電子マネー | QUICPay |
ETCカード | 無料 |
事前にクレジットカードでnanacoにチャージをすると200円につき1nanacoポイントが貯まり、毎月発生する税金の支払いにnanacoを利用すれば、効率よくnanacoポイントが貯まっていきます。
1回のチャージ可能額は1,000円単位で50,000円まで
貯まったnanacoポイントも電子マネーのチャージ分に充当することができ、税金をnanacoポイントで支払うことも可能です。
「nanacoポイントを貯めている人」や「セブン&アイグループの店舗をよく利用する人」にもセブンカード・プラスはおすすめです。
リクルートカード
年会費永年無料の「リクルートカード」は、ポイント還元率1.2%と高還元率のクレジットカードです。
税金の支払いに利用すれば、さらに基本還元率以上のポイントが貯まります!
年会費 | 永年無料 ※家族会員も無料 |
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申込資格 |
【本会員】
※未成年の方は親権者の同意が必要 |
【家族会員】 本会員と生計を同一にする配偶者、親、高校生を除く18歳以上の子ども |
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発行/審査 | 最短1週間 |
利用限度額 | カード発行時に送付 |
支払い方法 |
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ポイント還元率 | リクルートポイント:1.2% |
旅行保険 |
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その他保険 | ショッピング保険:年間最高200万円まで補償 |
電子マネー |
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ETCカード | 無料 ※VisaまたはMastercardの場合は発行手数料1,000円(税別)が必要。 |
- 国際ブランドがVisa/Mastercardの場合は、表にある電子マネーに加え「楽天Edy」「SMART ICOCA」が利用可能です。
- 電子マネーは月に30,000円分のチャージまでのポイントが付与します。
クレジット払いと電子マネーを併用することで、ポイントの二重取りが可能です。
また貯まったリクルートポイントは、じゃらんやホットペッパーグルメなどでポイント分の割引がされたり、ローソンやゲオで1ポイント=1円として使える「Pontaポイント」と交換したりすることができます。
リクルートポイントの詳細はこちらの記事をご覧ください。
リクルートカードは「じゃらん」「ホットペッパー」「ポンパレ」をよく利用する人にもおすすめです!
イオンカードセレクト
「イオンカードセレクト」は税金の支払いをすることもでき、国税や固定資産税、自動車税などの納付が可能です。
支払い金額200円につきときめきポイントが1ポイント貯まります。
イオンカードセレクトは主婦層を中心に人気の高いクレジットカードになっており、家族カード・ETCカードも本会員同様、年会費無料で利用することが可能です。
また税金の支払いに加え、イオングループの優待デーのひとつ「ときめきWポイントデー」にお買い物をするとポイントが2倍も獲得できます。
貯まったポイントの使い方についてはこちらの記事をご覧ください。
イオンカードセレクトは「イオンカードグループの店舗でよくお買い物をする人」や「主婦」にもおすすめです。
そのほかのイオンカードの詳細は「イオンのおすすめクレジットカード比較」をご覧ください。
まとめ
現金で税金を支払おうとしても、法定納期限内の締切日までにまとまった現金が用意できないこともありえます。
そんな場合には、納税が遅れると高額の延滞金がつくので困ってしまうことでしょう。
しかし、クレジットカードによる納税ならば、カードの与信枠内の金額であれば現金が用意できない状況でも法定納期限内に支払いを済ませることが可能です。
延滞の無いように支払うためにも、便利でお得なクレジットカード納付を利用してみてはどうでしょうか?
税金の払い方ってなんだか複雑な気がしちゃいますよね。
それで納付の方法を調べてたらクレジットカードで納付ができるみたいなんです。