この記事でわかること
「海外手数料」と「為替レート」について
「現金払い」と「クレジットカード払い」のメリット、デメリット
海外では「クレジットカード払い」をメインに使って、「現金払い」と上手に使い分けるのがコツ!
今回は、海外でクレジットカードを利用する際に欠かせない「海外手数料」の基礎知識と、クレジットカードと現金、それぞれの支払い方法についてメリットとデメリットを解説します。
現地でのショッピングで損をしないためにも、ぜひ最後までご覧くださいね!


学習したクレジットカードの海外手数料を直に感じてくるんや、これこそ肌で感じる勉強ってヤツやで。
目次
クレジットカード払いの際の「為替レート」と「海外手数料」
クレジットカードを海外で利用した場合、以下のような計算方法で支払総額が決まります。

ここで出てくる「為替レート」は利用するクレジットカードの国際ブランドにより異なり、「海外手数料(事務手数料)」はカード会社により異なります。
まずはこの計算に欠かせない、「為替レート」「海外手数料(事務手数料)」について詳しく見ていきましょう。
為替レート
為替レートとは現地通貨が日本円でいくらになるかといった、「異なる通貨が交換される際の交換比率」のことで、日々変動しています。
たとえばある日の為替レートが1ドル=100円だとします。
それが1ドル=80円になると円の価値が上がり「円高」、1ドル=120円になると円の価値が下がり「円安」状態になるというわけです。
上の図のように、円高の場合同じ商品でも円に換算すると安く手に入り、円安だと損をしてしまうということになります。
クレジットカードで買い物をする際のレートはカードを利用した日のレートではなく、以下のように国際ブランドごとに決められています。
国際ブランド | 基準レート | 事務手数料 |
---|---|---|
VISA | VISAインターナショナルのレート | 1.63% |
MasterCard | MasterCardインターナショナルのレート | |
JCB | JCBが代表する基準レート | 1.60% |
AMERICAN EXPRESS | 主要な外国為替相場情報から選択した銀行間レート | 2.00% |
Diners Club | 所定金融機関の為替相場 | 1.30% |
海外手数料
海外手数料はクレジットカード会社で異なります。
各クレジットカード会社の海外手数料を一部抜粋して以下の表にまとめました。
カード会社 | レート |
---|---|
JCBカード | 1.60% |
セゾンカード |
|
MUFGカード | 2.0% |
楽天カード |
|
dカード | 2.16% |
三井住友VISAカード |
|
イオンカード | 1.60% |
海外での利用から、手数料が決定するまでの流れは以下の通りです。
- 現地で決済をする
- カード会社に決済情報が到着する
- その時点の為替レートから日本円に換算する
- その金額に利用手数料(%)をかける
「3」の為替レートについては、どのカード会社でも同じレートが適用されるため、手数料の差はつきません。
差がつくのは「4」の利用手数料です。
なお、決済情報が到着するまでには2日~4日のタイムラグがあります。
このため、買い物をした当日のレートが手数料に反映されているとは限りません。
両替レートとは?
為替レートに手数料を加えたものが両替レートです。
手数料は両替をしてくれる機関・店舗によって異なるため、どこで両替するかは重要なポイントとなります。
両替ができる機関・店舗は下のようなものがあります。
- 空港の両替所
- 銀行
- 両替店(街中の専門店)
- 金券ショップ
- 両替商(海外)
日本円決済と現地通貨払いはどっちが得?

海外では店舗によって、カード決済時に「日本円決済」と「現地通貨払い」を選べる場合があります。
結論から言うと、「現地通貨払い」を選んだほうが結果的に手数料が安くなるのでおすすめです。
日本最大手のVISAカード発行会社も、公式ページでこのような内容を説明しています。
お店によっては、現地通貨・日本円(JPY)どちらで決済を希望するか選択できる場合があります。日本円を指定した場合、その場で支払金額を確認できるメリットがありますが、お店が決定した為替レートで日本円に換算されることから、弊社で日本円に換算する場合に比べて、割高になる可能性がありますのでご注意ください。
引用元:三井住友カード公式サイト(最終閲覧日:2020年1月31日)
https://qa.smbc-card.com/mem/detail?site=4H4A00IO&category=18&id=349
また、MUFGカードの公式ページでも、支払通貨が選択できる場合は通常の換算レートより割高になる日本円よりも、現地通貨で利用することを推奨しています。
「現地通貨」の場合はカード会社が自社で定めるレートにより算出するため、請求内容がわかりやすいのに比べ、「日本円」での換算レートは店舗ごとに決めることができるので、不当に高い手数料を上乗せされてしまう恐れがあるからです。
最低限の法律による規制はあるでしょうが、かなり高い手数料が設定されている可能性もあります。
web上で確認できる実例の中では「10%超の手数料」という例もあるほどです。
例外的に「日本円決済のほうが安くなる」という店舗もあるかもしれませんが、基本的には日本円決済のほうが高くなると考えてよいでしょう。
ここまでクレジットカード払いをした際の手数料などについて解説してきましたが、クレジットカード払いはもちろん現金払いをした場合でもメリットになる部分があります。
それぞれのメリットとデメリットを確認してみましょう。
海外で現金払いをするメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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現金払いのメリット
現金は基本的にどのような店舗でも使うことができます。
逆に、チップや屋台などの小規模店舗では現金しか利用できない場合もあるので、少額でも用意しておくと良さそうです。
また、後払いになるクレジットカードとは違って使い過ぎを防ぐことができるのもメリットといえます。
現金払いのデメリット
海外で現金をもし紛失したり盗まれてしまった場合、まず戻ってくることはありません。
また、クレジットカードのようにポイントを貯めることはできないので、特にお得感がないというのはデメリットかもしれません。
海外でクレジットカード払いをするメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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クレジットカード払いのメリット
必要なカードだけを携帯しておけばいいので、現金をたくさん持った場合に比べて不安が少なくなります。
また、もし盗まれたり失くしてしまった場合も、カード会社に連絡をすれば不正使用を防ぐことができ、もし不正に使用された場合も補償があるので安心です。
さらにポイントプログラムのあるクレジットカードであれば、利用金額に応じてポイントが貯まるためお得です。
海外旅行なら飛行機に乗る機会があるので、マイルが貯まるクレジットカードを作っておくのも良さそうですね。
もし海外に持って行くクレジットカードに悩んだら、「海外旅行で使えるおすすめクレジットカード比較」のページを参考にしてみてください。
クレジットカード払いのデメリット
国や地域、利用するものによってはクレジットカードが使えない場合もあるため、クレジットカードしか持っていないと不便な思いをすることがあるでしょう。
このようにまとめてみると、「現金」と「クレジットカード」それぞれのデメリットをお互いのメリットで補うことで、上手く利用することができそうですね。
旅行先で現金がなくなったらキャッシングが便利!
クレジットカードには海外キャッシングの機能もあります。
ショッピングに加えて、この機能も海外利用で役立つものです。
海外でのキャッシングのメリットや注意点については、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
海外のカード決済金額は「海外手数料」と「為替レート」で決まる
支払通貨は「現地通貨」がおすすめ
クレジットカードをメインに現金と併用が◎
旅行や出張で海外に行くなら、クレジットカード決済をメインで利用するのがおすすめです。
紛失・盗難保険などの付帯サービスも利用でき、海外キャッシング枠があればATMで簡単に現地通貨を引き出すことができます。
手数料についても、銀行や両替店での両替より安くなっています。
そのほかポイントやマイルが貯まるなど、あらゆる点でメリットがあるため、海外での支払いはクレジットカードをメインにして現金と併用するといいでしょう。
私、アメリカに旅行しようと思っているんです。