この記事でわかること
「加盟店」と「カード利用者」それぞれが支払う手数料
手数料についての注意点
クレジットカードの手数料には、加盟店が支払う「加盟店手数料」とカード利用者が支払う「金利手数料」があります。
この違いを混同してしまうと、「加盟店から求められるまま余分に手数料を支払ってしまった」なんてこともあるかもしれないので注意!
トラブルを避けるためにも、カードを使う際の手数料に関する知識もしっかり身につけておきましょう。
そこで今回は、クレジットカードの利用で発生する手数料について解説していきます。


なんとなく手数料ちゅうと「利用する側が払うもん」ていう心理になるもんかもしれん。
せやけど、なんの手数料が何にかかるのかをわかっておけば怖いもんなしや。
今回は、”手数料があるからクレカのシステムが上手く回っとる”ちゅうことを学んでいこか~。
目次
クレジットカードの手数料は2種類ある
冒頭でもお伝えしたように、クレジットカードの手数料には2種類あります。
1つは利用者がクレジットカード会社に支払う「金利手数料」で、もう1つはクレジットカード加盟店がクレジットカード会社に支払う「加盟店手数料」です。


それではここから、これらの手数料について詳しく見ていきましょう。
クレジットカード加盟店が支払う「加盟店手数料」
何かを買いたい場合に手元に現金がなくても、クレジットカード加盟店であればカードを使ってお買い物ができます。
代金は”後日請求されてから支払えばよい”という便利な決済方法です。
クレジットカードによる決済の仕組みをまとめると以下のようになります。

店舗でカードを使用してお買い物をする場合、基本的にクレジットカード利用者には手数料が一切かからない仕組みになっています。
別途、クレジットカード加盟店にはクレジットカード会社に支払う加盟店手数料があり、これがクレジットカード会社の利益になっています。
加盟店手数料はカード会社や加盟店の業種によって異なります。
中でも水商売などの回収リスクが高い業種は手数料が高い傾向にあります。
加盟店手数料を支払ってでも加盟店になる理由
上記のクレジットカードの仕組みを見て「加盟店手数料を支払ったら損するのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、手数料を支払ってでも加盟店になることはメリットもあるのです。
- 現金以外の支払いに対応できるので店舗の利用者が増える
- クレジットカードは高額のお買い物も楽なので顧客単価が上がりやすい
- おつりの間違いを防ぐ
- 現金の管理が減るので防犯上のリスクも減る
- 購入履歴などのデータを管理しやすい
2019年からは政府主導でキャッシュレス・ポイント還元事業も始まり、日本国内でのキャッシュレス化が加速しています。
一部の店舗や施設では完全キャッシュレスが始まりつつあるので、キャッシュレスを導入していない店舗は時代遅れになってしまうかもしれません。
カード利用者に加盟店手数料を請求するのは規約違反!
日本の法律では、加盟店手数料はクレジットカード加盟店が負担すると決められています。
加盟店手数料の割合は業種によって異なり、10%近い手数料を負担している業種もあります。
だからといって店舗が支払うべき加盟店手数料をクレジットカード利用者に負担させたり、利用額に上乗せ請求するのは規約違反で、利用者に支払う義務はありません。

- 支払い義務はないことを明言して、その場できっちり断る
- なぜ手数料を支払うのか根拠を聞く
- 使用したカード会社に電話で問い合わせる
- クレジットカードの利用を取りやめて現金で支払う
もしも断りきれずに払ってしまった場合は、クレジットカード会社にすぐ連絡をいれて対処してもらいましょう。
明らかに店舗側の契約違反なので、請求が発覚すればそのクレジットカードの取り扱いが停止になる可能性が高くなります。
海外加盟店から請求されるカード利用手数料
手数料を誰が負担するかについては国ごとにルールがあるため、海外では加盟店手数料分の代金を利用者に請求する国もあります。
例えばオーストラリアやイギリス、スウェーデン、デンマークなどでは「クレジットカード・サーチャージ」として利用者からカード利用手数料を取ってもよいことになっています。
サーチャージ=「追加料金」「課徴金」「割増料」
どのくらいの金額になるかは国ごとに異なりますが、代金の数%や一定額を徴収する場合もあります。
また、同じ国でも業種や店舗によって対応が異なり、空港などでは請求されても一般の店舗では請求されない場合も。
クレジットカードを使うたびに手数料が取られていることに気がつかないでいると、知らない間に手数料がかなりの金額になってしまうかもしれません。
海外旅行に行く場合は、渡航先の加盟店手数料の仕組みをきちんと調べてから出かけましょう。
また、渡航後もクレジットカードを使用したときは、サーチャージが上乗せされているかどうかをチェックして、支払総額を確認することが大切です。
クレジットカード利用者が支払う「金利手数料」
支払い方法によって金利手数料が発生した場合、クレジットカード利用者が支払うことになります。
これはキャッシングやローンでいうところの利息のようなもの。
金利手数料がかかるのは、以下のようにリボ払いや3回以上の分割払いといった支払い方法を選んだときだけです。
支払い方法 | 金利手数料の有無 |
---|---|
一括払い | 無料 |
2回払い | |
ボーナス一括払い | |
リボ払い | 有料 |
3回以上の分割払い | |
ボーナス2回払い |
例えば10,000円のものをクレジットカードで購入する場合、一括払い・2回払い・ボーナス一括払いなら商品代金10,000円のみを支払うだけです。
しかしリボ払い・3回以上の分割払いの場合には、商品代金10,000円に金利手数料を上乗せした金額が支払い総額となります。
金利手数料の金額はクレジットカード会社ごとに実質年率が異なり、年率が低いほうが利息も安く、年率が高いほうが利息も高く設定されています。

まとめ
日本国内において「加盟店手数料」はカード利用者が支払う必要はない
カード利用者が支払う金利手数料は、リボ払い・3回以上の分割払い・ボーナス2回払いで発生する
金利手数料はキャッシング機能を利用した場合も発生する
クレジットカードは上手に使うことができればとても便利なものです。
手数料についてしっかりと知識を身につけて、クレジットカードを活用しましょう!
”クレジットカードの手数料”といわれると、「クレジットカードを利用した際に支払わなければならない手数料」って思う方もいるかもしれませんよね。