日本は他の国に比べるとクレジットカードの利用率はあまり高くないと言われていますが、最近では社会人のほとんどの人が持っているクレジットカード。
社会的な信用として持つ人や、ポイントなどで節約したいなど、所有する理由は様々ですよね。
ですが、自己破産をしてしまうと基本的には現在持っているクレジットカードは使えなくなってしまいます。



自己破産は他人事かも知れませんが、知っておいて損な知識なんてありません!
確認していきますよ!
目次
自己破産とは?
まずは自己破産とはどのようなものなのかを確認してみましょう。
自己破産するにはまず、裁判所に破産申立書を提出し免責許可を得ます。
この“免責許可”を得ることで借金をすべて免除、つまり返済の義務がなくなるのです。
この一連の手続きのことを自己破産と言い、裁判所が申請者の収入や借金の状況を考慮して「この人は借金を支払う能力がない」と判断した場合のみ、免責許可を得ることができるのです。
この自己破産をする人は毎年増え続けています。
自己破産が及ぼす影響

「自己破産をしたら、借金を返さなくてよくなるんでしょ?メリットしかないじゃん!」なんて思っていませんか?
実は自己破産をしたらクレジットカードに関して悪影響が及んでしまうのです。
今持っているクレジットカードは利用停止に
自己破産をしたときにその人が利用している貸金業者、いわゆるクレジットカード会社や金融会社に「○○さんは自己破産をしました」という通知が届きます。
その瞬間にクレジットカードは利用停止になってしまい、その通知を受けたクレジットカード会社のカードは二度と作れなくなってしまいます。
もし携帯料金や家賃をクレジットカードで支払うように登録している場合には、他の支払い方法に変更しなければなりません。
ブラックリストに登録 される
日本には個人の信用情報を管理している機関があり、その機関の“ブラックリスト”に名前などの個人情報が記載されてしまいます。
クレジットカードを作ろうとしたときや、家のローンを銀行で組もうとしたときに クレジットカード会社や銀行はこの信用情報を保管している機関に「この人はどんな人かな?」と問い合わせを行います。
このときブラックリストに名前が載っていると、「あ、この人はお金を貸しても返ってこない人なんだ」と判断されてしまい、結果的にクレジットカードの審査に通らなかったり、ローンが組めなくなってしまうのです。
自己破産後にクレジットカードを持つには
「じゃあ、自己破産してブラックリストに名前が載ってしまったら一生クレジットカードを作れないの?」と思ってしまいますよね。
しかし、“自己破産した人はクレジットカードを持ってはいけない”という法律はありません。
クレジットカードを持つためにはいくつか条件がありますので、確認していきましょう。
自己破産後5~10年待つ
信用情報を扱う個人信用情報機関で保管される情報には、実は期限があります。
この期限、情報機関によって差があり5年と10年のどちらかです。
クレジットカードによって問い合わせを行う機関は違いますが、最短で5年待てばブラックリストから名前が消えます。
しかし、このブラックリストから名前が消えるまではクレジットカードを持つことが基本的にできないので、クレジットヒストリー、いわゆるクレヒスがない状況がほとんどです。
この状況は“スーパーホワイト”と呼ばれ、クレジットカードを今まで一度も発行したことがない人か、自己破産した人のどちらかの人でしかあり得ない状況です。
このスーパーホワイトである人もクレジットカード会社は少しだけ警戒をします。
カード審査のとき、その人のクレヒスを判断基準として重要視している会社もあるので、自己破産後最初に作るクレジットカード選びのときそのようなカード会社は避けたほうがよいでしょう。
携帯電話の分割払いをする

先ほどご紹介したクレヒスですが、携帯電話を購入した時に本体代を分割で購入した時にも記録をされます。
つまり、クレヒスが作られるのでスーパーホワイトの状態から脱却することができるのです。
「携帯電話の分割の支払いなんか・・・」とバカにしてはいけません!
立派なクレヒスなので、クレジットカード会社もきちんと評価をしてくれます。
もちろん返済に滞りがないことが前提条件なので、毎月きちんと支払いましょう。
自己破産後におすすめのクレジットカード
自己破産後一定期間が経過したら、信用情報がなくなったか一度個人信用情報機関に問い合わせてみましょう。
これはインターネットからも可能なので、行き当たりばったりで発行するよりも確実にクレジットカードを発行するための手順の一つと言えるでしょう。
問い合わせの結果、自己破産をした情報がなくなっていたらクレジットカード発行に一歩近づきます。
しかし、先ほども紹介したスーパーホワイトである状況が多いので、そんな人でも審査に通りやすいクレジットカードをご紹介します。
デポジット型ライフカード
クレジットカードのなかでも珍しい「デポジット型クレジットカード」です。
クレジットカードを受け取る際に、まずデポジット(保証金)を預けるのが特徴です。
クレジットカード会社は、万が一支払いが滞納された場合は保証金をカード利用料にあてられるので、貸し倒れのリスクがなくなります。
つまり、保証金が個人の信用の代わりになるので、クレジットカードの審査が通りづらい人でも作れる可能性が高いです。
カードを受け取る際には、保証金10万円(不課税)と年会費5,000円(税抜)を現金で渡す必要があります。
自己破産した後では10万円以上の現金を用意するのは難しいかもしれませんが、用意できるのならおすすめのクレジットカードです。
絶対NG!これだけはしちゃダメ!
自己破産後にクレジットカードを発行するときは、通常の状況よりも慎重になる必要があります。
では、どのような点に特に注意をしなければならないのでしょうか。
短期間に何枚も申し込まない
短期間に複数のクレジットカードの発行申請を行うことを多重申込と呼び、クレジットカードを発行するうえでやってはいけないことの1つとして挙げられます。
実は“クレジットカードの申し込みをした”という情報も、個人信用情報として記載されてしまうのです。
多重申込をした人は、クレジットカード会社から「お金に困っている人」と判断をされかねないのです。
キャッシング枠を申請しない
クレジットカードにはショッピング枠とキャッシング枠があり、新規発行の際に自分で金額の希望を出せる場合があります。
最終的な金額はクレジットカード会社が決定しますが、このキャッシング枠を申請することはあまり良い印象は持たれません。
どうしてもクレジットカードが欲しい場合には欲張らずに、キャッシング枠は申請しないほうがよいでしょう。
また、ショッピング枠も金額の申請ができる場合がありますが、同様に高い金額で希望を出さずに、最低金額で申請するようにしましょう。
虚偽報告をしない
クレジットカードの発行審査の時にクレジットカード会社からいくつかの質問を受けると思います。
このときに嘘の内容を伝えてはいけません。
「どうせバレないだろ~」と虚偽報告をしてしまい、それが発覚するとその情報も登録されてしまい、ブラックリストにまた名前が載ってしまうのです。
虚偽報告をしがちな年収は、収入証明書を求められる場合や、他社からの借り入れがある場合も信用機関にクレジットカード会社が問い合わせればすぐにバレてしまいます。
そもそも、クレジットカードには社会的信用が第一です。
嘘をつくのはもちろんダメだと理解しておきましょう!
クレジットカードの審査に関する知識はこちらをご覧ください。
破産後すぐに申し込めるカード
自己破産して5年(または10年) 経っていない場合でも、生活のあらゆる場面でクレジットカードが必要になることがあるかと思います。
そんな時におすすめのカードがいくつかあるので、ぜひ参考にしてみてください。
属性重視のカードを申し込む
クレジットカードの発行元の会社によって、審査の基準や重視するポイントに違いがあります。
例えばJCBだと、クレヒスを重視する傾向にあると言われているので、自己破産した人がすぐ発行するカードとしては向いていません。
一方、海外の発行元であるクレジットカード会社である場合、クレヒスよりもその人が現在どのような職業でどれくらいの年収があるかなどの“属性”を重視することが多いようです。
例えばアメックスグリーンなどで有名なアメリカン・エキスプレスだと、実際に自己破産して5年たっていないにも関わらず審査を通過してカードを発行することができた人が実在します。
このように、カード会社の審査の傾向を知っておけば、もしかしたらクレジットカードを手に入れることができるのです。
デビットカードを申し込む
各会社が発行しているデビットカードですが、入会の際に審査が行われないので自己破産した直後でも発行が可能です。
クレジットカードとは少し種類が違いますが、どうしてもクレジットカードの代わりのカードが欲しい人は、発行を検討してみてはいかがでしょうか。
「デビットカードってどんなカード?」なんて疑問が頭に浮かんだ人は、こちらのページをどうぞ。
家族カードを申し込む
例えば自分の親だったり、奥さんや旦那さんがクレジットカードを所有している場合はその家族カードを発行してもらうのも一つの手段です。
家族カードの場合、親カードを所有している人が支払いを延滞しているなどの問題がない限り発行を拒否されることはありません。
クレジットカードの支払いなどは同一の口座から引き落としになるので、相談できる相手がいる場合は一度検討をしてみましょう。
家族カードについても紹介しているので、仕組みについて詳しく知りたい人は目を通してみてはいかがでしょうか。
まとめ
自己破産をしたくてする人は世の中にはいないと思います。
苦渋の選択でそうしないといけない人もたくさんいるのではないでしょうか。
しかし一度自己破産をしてしまうとクレジットカードを作るのが難しくなってしまうのは事実です。
最低でも5年必要となると、気が遠くなってしまいそうですよね。
そうならないためにも、日ごろのお金の管理をしっかりと行えるようにしたいですね。
この前テレビを見ていたら、自己破産についての番組がやっていたけど、みんなクレジットカードにどのような影響があるのかは知っているのかな?